本書『野生の鼓動PartⅣ』は
野鳥撮影の第一人者真木広造氏が
長年に渡って撮り続けてきた猛禽類の中から
ハヤブサ類を収録した写真集です。
『野生の鼓動』は『PartⅠ 日本の鷲』
『Part II 日本の鷹』
『PartⅢ 日本の鷹』
そして本書『PartⅣ 日本の隼』をあわせて
全4巻となり完結になります。
真木氏の野鳥撮影の原点は
小学生の時に自宅近くのクルミの木に止まっていた
オオタカを見た時に始まります。
それから18歳でカメラを手にすると
その美しくも精悍なオオタカの姿を
カメラに収めようとするようになりました。
やがて日本の野鳥全種の撮影を目指しますが、
猛禽類の撮影はもう一つのライフワークとして
カメラを手にした最初から現在にいたるまで
追い続けています。
今回その60年近く追い続けてきた猛禽類を全4巻にまとめ
『野生の鼓動Part4 日本の隼』をもって完結しました。
本書にはハヤブサ、シロハヤブサ、チゴハヤブサ、
チョウゲンボウ、アカアシチョウゲンボウ、コチョウゲンボウの
6種を掲載しています。
飛翔の姿や木止まりの姿はもちろん、
狩りの場面や繁殖行動、
子育てなどさまざまなシーンが収められています。
表紙のアカアシチョウゲンボウが
バッタを捕獲する場面をとらえた決定的瞬間は
目を奪われることでしょう。
『野生の鼓動』全4巻は日本で見られる
猛禽類32種を取り上げています。
これは稀にしか見られない種も含めて
現在日本で見られる猛禽類の
全種と言っていいのではないでしょうか。
そんな猛禽類たちのさまざまな姿に
野生の鼓動を感じていただき、
野鳥への興味を深め自然を大切に思っていただくことが
著者の願いです。