★ 剣道審判員必携の1冊
★ はじめての人も経験のある人も
★ 押さえておきたい審判のノウハウを徹底解説!
★ 基本の所作や位置取り、有効打突の見極め、
禁止行為のジャッジまで。
◇◆◇ 監修者からのコメント ◇◆◇
剣道は伝統文化と競技性という二つの側面を
あわせ持つことで発展してきました。
ある意味で対極ともいえるこれらの価値観の間で
揺れ動きながら時代を歩んできたともいえます。
剣道の試合は、他のスポーツ競技と同じように
勝敗を競うものです。
当然のことながら勝つことが重視されますが、
剣道ではその勝ちに至る過程や方法にも深い意義が
求められます。
そして、負けることにも大きな価値があります。
その核心は1975年に制定された
「剣道の理念」(剣道は剣の理法の修錬による
人間形成の道である)に込められています。
さらに試合の勝敗を差配する審判員のあり方も含め、
1995年に『剣道試合・審判規則』第1条(剣の理法を
全うしつつ、公明正大に試合をし、適正公平に
審判することを目的とする)が条文化されました。
つまり剣道の試合は、勝つためなら手段を
択ばないという勝利至上主義におちいることなく、
正々堂々と試合をする中で、人間として成長を
遂げることが第一義とされているのです。
試合では、『新型コロナウイルス感染症が
収束するまでの暫定的な試合・審判法』
(以下『暫定的な試合・審判法』)が適用され、
ウイルス感染防止の対策を余儀なくされました。
これにより、剣道の試合はどうなったのでしょうか。
相手と接近する「鍔競り合い」についての規則が
より厳格化されることで、試合者は不当な
「鍔競り合い」や意図的な時間空費、
防御姿勢による接近行為などを控えるように
なりました。その結果、構え合って攻め合うことを
中心にした試合展開に風向きが変わっていったのです。
その成果は、国内大会はもとより、世界大会でも
高く評価されました。
2024年7月にイタリア・ミラノで
開催された第19回世界剣道選手権大会では、
前回大会と比べ試合内容が格段に向上し、
気迫のこもった積極的な技の攻防が
繰り広げられたのです。
正しい「鍔競り合い」が実践され始め、
まさに従来の『剣道試合・審判規則』の深い理解と
本質的な適用が始まったと言えるでしょう。
本書の主眼は、これからの試合者と審判員が
剣道の精神を貫いていくための重要なポイントを
分かりやすく解説しています。
さらに、審判員や試合者にとって重要な心構えや
技術を丁寧にひも解いています。
本書の上梓によって、試合者と審判員の技術や
意識が一層高まり、剣道の試合がますます向上し、
よりよい剣道の普及・発展に繋がっていくことを
願ってやみません。
筑波大学名誉教授
成城学園剣道部師範
香田 郡秀
◇◆◇ 主な目次 ◇◆◇
☆ 第一章
新しい試合・審判運用法と審判の心得
* 公正な試合を推進し質の高い試合をつくる
* 審判員の任務について理解する
* 審判員の心得 そのための要件とは
* 良い審判員になるための覚悟と心構え
* 3人の審判員による連携や協調性
・・・など
☆ 第二章
審判技能をレベルアップする
* 審判における的確な判断力と見極め
* 優れた審判員に求められる洞察力
* 相打ちはほぼ無いものと認識する
* 打突から一瞬の「照合」を経て旗を表示
* 一連の打突動作は最後まで見届ける
・・・など
☆ 第三章
「有効打突」見極めのポイント
* 現象を総合的に分析して判断する
* 有効打突とは剣の理合に適った打突
* 刃筋が立っているかどうか見極める
* 試合開始直後の打突を見逃さない
* 先の技と後の技を見極める
・・・など
☆ 第四章
禁止行為・反則の見極め
* 状況に応じて適切な処置を行う
* 打突行動につながっているかで判断する
* 鍔競り合いの着目点と改訂点
* 鍔競り合いから積極的に技を出す
* 時間空費の鍔競り合いと膠着の違い
・・・など


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