金継ぎ上達レッスン 新装改訂版 自分らしく器を繕う
8月 30th, 2025 Posted in コツがわかる本, シリーズで探す, ホーム最新刊, 趣味・実用, 趣味実用 | 金継ぎ上達レッスン 新装改訂版 自分らしく器を繕う はコメントを受け付けていません
★ 伝統の漆技法をもとに、
大切な品を美しくよみがえらせる
★ 小さな欠けこそ丁寧に
★ 基本と応用の修繕をステップごとに
わかりやすく解説
◇◆◇ 監修者からのコメント ◇◆◇
『漆』という素材に魅了され、
私は仕事をしています。
金継ぎとは「ただ割れた器を繕い、
金色に仕上げることではない」と思っています。
割れてしまった器を愛おしむ気持ち、
器を割ってしまった人をいたわる思い、
その器にまつわる様々なエピソードが
漆で繕われた傷跡に刻まれていると思うと、
傷を知らないまっさらな状態よりも美しく見えます。
それこそが金継ぎの魅力なのだと思います。
古来より私たちの生活に溶け込んでいた漆は、
知れば知るほどその美しさと堅牢さと、
万能な素材であることに驚くことと思います。
その「漆で繕う」ということは、
時間のかかる作業でもありますので、
初めはその扱いに戸惑うこともあるでしょう。
しかし、スピードや手軽さが重視される
この時代だからこそ、
季節や気温や湿度を感じながら、
ゆったりと器に向き合い繕うことの豊かさを
実感できると思います。
そして、一度止まってしまった器と人との時間が、
自分の手によって再び動き出す喜びを
感じていただければ幸いです。
「モノ継ぎ」持永 かおり
◇◆◇ 主な目次 ◇◆◇
☆ PART1
金継ぎで使う道具と材料の準備
*破損状態の確認
器の破損状態に合わせた修繕方法を選ぶ
*繕いの準備
修繕前にクリーニングと下処理をする
*基本の修繕 道具と材料
繕いの道具と材料を選ぶ
・・・など
☆ PART2
小さな欠けを繕う
<陶器の欠け>
*織部釉小鉢
口縁の小さな欠けを丁寧に繕う
*外焼締ボウル
釉薬のかかっていない器はマスキングをする
<磁器の欠け>*
白磁ドレープカップ
希釈生漆を塗ってから錆付けする
・・・など
☆ PART3
ヒビを繕う
*磁器のヒビ 白磁カップ
*ヒビの上に漆を置いて染み込ませる
*いろいろなヒビ紹介
*偶然に生まれたヒビの美しさを感じながら修繕する
・・・など
☆ PART4
割れを繕う
<磁器の割れ>
*織部釉フィンカップ
麦漆を塗ったら湿気を取り込んで接着する
*染付飯茶碗
破片を仮組みしてから麦漆で接着する
<陶器の割れ>
*鉄釉すり鉢
収まりの悪い破片はエッジをやすりで削る
・・・など
☆ PART5
難易度の高い破損を繕う
<陶器の大きな欠け>
*織部釉小鉢
強度の高い刻苧漆で大きな欠けを造形する
<陶器の複雑な割れ>
*白釉マグカップ
取っ手の接着部分に麻糸を巻きつけて補強する
*白粉引き手付きポット
粗い土の器は素地に漆が逃げないようにする
・・・など
※本書は2020年11月発行の
『繕うワザを磨く! 金継ぎ上達レッスン 新版』
の内容を確認のうえ、加筆修正・再編集し、
書名・装丁を変更してあらたに発行しています。